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Phantom Blade Zero はパクリ?「SEKIRO に似ている」と言われる理由と確認できる事実

日本語の主要メディアで本作を「パクリ」と断定した報道は確認できません。日本語の記事で見られるのは SEKIRO との比較で、開発元は武侠を起点に独自性を説明しつつ影響元にも言及しています。

短く答えると

「Phantom Blade Zero はパクリなのか」という疑問には、確認できることから順に答えるのが確実です。

  • 日本語の主要メディアが本作を「パクリ」と断定した記事は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。
  • 日本語の記事で見られるのは「SEKIRO に似ている」という比較です。これは類似や影響の指摘であって、権利侵害を主張するものではありません。
  • 開発元の S-GAME は、武侠を起点にした独自性を説明しつつ、影響を受けた作品についても公の場で言及しています。

つまりこの問いは「パクリかどうか」というより、「なぜ似て見えるのか」「どこまでが影響で、どこからが独自なのか」と捉え直したほうが、判断しやすくなります。

「似ている」と言われるのは、どの部分か

比較の中心は戦闘です。相手の体幹(ポスチャー)を削って崩し、パリィで受け流す流れが『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』を思い起こさせると受け取られています。

IGN Japan の記事は、体幹ゲージを削っていくようなバトルに『SEKIRO』からの影響が感じられると書いています。あわせて、2024年6月の公式 Q&A でゲームディレクターが「もうひとつのソウルライク」を作ることは計画の一部ではなかったと述べたことも伝えています。

4Gamer は2024年10月の記事で、方向性を『SEKIRO』に、「遊び口」を『黒神話:悟空』に近いと整理し、2026年8月の記事でも戦闘の方向性は SEKIRO に近いが、遊び口やダメージバランスは黒神話:悟空に近いと繰り返しています。AUTOMATON は2026年10月の先行プレイ記事で「ソウルライクではないけど骨太」と表現しました。参照した4媒体では、いずれもジャンルの説明として書かれており、盗用を主張する内容ではありません。

海外では GamesRadar+ が2025年6月24日の記事で、制作者の言葉として「ソウルライクでも伝統的なアクションゲームでもない」と紹介しています。ジャンルの呼び方をめぐる整理は、ソウルライクなのかどうかの解説と黒神話:悟空との比較で扱っています。

開発元は何と言っているか

S-GAME が「パクリ」という言葉に直接反論した記録は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。一方で、作品の出自と影響元については繰り返し説明しています。

  • AUTOMATON の2026年10月9日のインタビューで、梁其偉(Soulframe)は中国の武侠を起源としながらも、独自の革新的な要素を加えるものだと述べています。
  • GameSpark の同日の記事は、本作の持ち味を独自の世界観「カンフーパンク」として紹介しています。
  • Epic Games Store に掲載されたインタビュー(2025年12月12日)は、本作を、梁氏が手がけたインディーRPG『Rainblood: Town of Death』を大きな予算で再解釈した「精神的再誕」と呼べる作品だと説明しています。あわせて、『忠烈図』『片腕必殺剣』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』といった武侠映画から強い影響を受けたこと、華麗なコンボを持つ『NINJA GAIDEN』や『Devil May Cry』の影響も垣間見えることが書かれています。同じ記事で梁氏は、両作からエッセンスの一部は取り入れているが、どちらにも属さないと述べています。
  • 4Gamer の2024年10月15日のインタビューでは、梁氏が中国のゲーム業界について「パクリを作るのは単にもったいない」と述べ、オリジナルに投資していく姿勢を語っています。これは本作への疑惑への回答ではなく、業界全体についてのコメントです。

影響は認めつつ、武侠という自分の土台から作っている。これがスタジオの説明の形です。

シリーズの起点は Rainblood

本作は突然現れた作品ではありません。シリーズの起点は、梁其偉(Soulframe)が手がけたインディーRPG『Rainblood: Town of Death』です。発売年は資料によって表記が分かれ、4Gamer は2008年からの系譜として扱い、Epic Games Store のインタビューは2010年の作品としています。

そこから続編のインディー作やモバイル作品を経て、2023年の Phantom Blade: Executioners へとつながり、本作はその系譜の最新作として原点に立ち返る位置づけです。チームとシリーズの歴史は S-GAME と梁其偉(Soulframe)の解説に、旧作から始めるべきかどうかは『雨血』ガイドにまとめています。

確認できたこと、できなかったこと

2026年10月15日時点での整理です。

項目状態
日本語メディアによる SEKIRO などとの比較報道確認できた(4Gamer、IGN Japan、AUTOMATON、GameSpark)
開発元による独自性の説明と影響元への言及確認できた(AUTOMATON、GameSpark、Epic Games Store、GamesRadar+)
Rainblood から続くシリーズの系譜確認できた(発売年の表記は資料により異なる)
日本語の主要メディアが「パクリ」と報じた記事確認できなかった
開発元による「パクリ」疑惑への直接の反論確認できなかった
権利侵害をめぐる訴訟や申し立ての報道確認できなかった

「確認できなかった」は「存在しないと証明した」という意味ではなく、本記事で参照した範囲では裏付けが見つからなかったという意味です。判断するときは、個人の感想やまとめではなく、上に挙げた媒体の記事そのものと、開発元の発言をたどるのが確実です。